2024.06.26
SNSマーケティングとは?個人と会社で注目される理由とSNSごとの特徴を解説
販促
SNSを利用して企業の商品やサービスの売上を向上させる仕組みを作るSNSマーケティングは、近年注目されているマーケティング手法の一つです。インターネットやスマートフォンの普及により、SNSマーケティングは、企業や商品、サービスの認知度をアップさせるためにも欠かせないものとなっています。
本記事では、SNSを活用したマーケティングで効果を上げたいと考えている方に向けて、SNSマーケティングが注目されている理由やメリット、SNSごとの特徴などを紹介します。この記事を読むことでSNSマーケティングを活用するメリットが理解できるでしょう。
目次
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、国内で人気のあるSNSを使ってブランディングや顧客の獲得、購買促進につなげるマーケティング手法を指します。具体的な手法としては「アカウント運用・広告配信・SNSキャンペーンの実施」など、投稿や広告の出稿を通じて、フォロワーとつながる方法があり、利益の増加や知名度のアップなどが期待できるでしょう。
近年は、個人だけでなく企業のSNS参画も多いため、一つの情報発信が消費者の流行のブームになったりもします。業種によっては、検索エンジンを使ったSEOやメディア媒体の掲載依頼よりも、SNSの方が効果を見込める可能性があります。
SNSごとに異なるマーケティング施策
SNSの種類は国内でも多数ありますが、基本的に年齢層によって使っているSNSの傾向が違う特徴があります。
引用:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>-P11
総務省が公表している「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」の「【令和4年度】主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率(全年代・年代別)」を見てみると、LINEは全世代で利用率が高く、Facebookは30代が最も高く、TwitterやInstagramは20代で高いなど、SNSによって利用している年齢層に違いが見られます。
同資料による年代別SNS型サービスの利用者数の推移を見てみると、平成27年度を境に、Instagramの利用者数が年々増加傾向にあるのがわかるでしょう。このように、SNSによって流行り廃りが発生するため、SNSマーケティングを利用する場合は、ターゲットの年齢層や市場シェア率の関係も考慮する必要があります。
個人だけでなく会社単位で注目されている
SNSマーケティングは個人だけでなく、企業でも年々利用数が増加傾向にあります。自身のアカウントでも、企業の広告や個人店の投稿がファーストビューに上がっているのをよく見かけることも多いでしょう。先程の資料にもあったように、SNSの種類によって偏りはあるものの、現代では若い層に限らず、シニア層まで幅広く使われています。そのため、投稿によるマーケティング効果が高いと見込まれ、参画する企業が増えています。
近年、消費者のライフスタイルが多様化しており、マーケティングを実施するうえでは消費行動の変化にも気を付けていきたいものです。ケンタッキーフライドチキンのXでは、ルーレットでおすすめメニューを選んでくれる機能や、人気ゲームとのコラボイベントを実施してSNSで広告を行うなど、遊び心をくすぐる投稿を数多く配信しています。
このようなコラボイベントの投稿を配信することで、コラボ先のファン層の流入を促す狙いがあります。
SNSマーケティングが注目されている理由
ここでは、SNSマーケティングが注目されている2つの理由を紹介します。働き方の多様化や、インターネットから情報を入手する人が増えたことなどが注目の要因と考えられます。
副業の浸透
近年、企業や個人にかかわらず本業とは別に副業を始める人が多くなりました。政府が副業を推進している背景から副業人口が増え、その一環として、インターネットを活用した副業の利用が非常に多くなっています。
クラウドソーシングサービスやSNSを通じてマーケティング人材を募集するところもあり、副業でSNSマーケティングをやる方法もあります。副業として手軽に始められるうえに、インターネットを使ってどこからでもアクセスできる点も、SNSマーケティングが注目されている理由の一つといえるでしょう。
SNSで情報を集めるユーザーの増加
近年、何かを調べるときに検索エンジンではなく、SNSを使う人が多くなってきています。これまでであれば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使ってキーワードで検索する方法が主流でした。しかし、最近では若い世代を中心にInstagramやTikTokなどで類似した投稿を探す人も多くなっています。
SNSで情報発信をしている人や企業のフォロワーになり、定期的に行われる情報提供を待ち望んで収集する人も増えています。そのため、今後もSNSマーケティングの利用率は増えることが予想されるでしょう。SNSからECサイトやサブスクリプションの登録へ直接アクセスできる機能も多いため、直接販促につながる点も注目されている理由の一つです。
SNSマーケティングを実施するメリット
ここでは、SNSマーケティングを実施するメリットを3つ紹介します。利用する企業側にどのようなメリットがあるかを知り、利用すべきか判断できるようにしましょう。
低コストで始められる
SNSマーケティングは、基本的に無料で利用できます。そのため、ランニングコストを抑えてすぐに始められるのがメリットの一つです。投稿数にも制限はないため、予算を気にしてマーケティングの内容に妥協する必要がありません。低コストで始められるため、SNSマーケティングは総じて費用対効果が高いといえるでしょう。
ただし、SNS上に広告として投稿するには広告料がかかるため、普段の投稿と広告を運用予算や期間に合わせてうまく使い分けていくのがおすすめです。
拡散力が高い
主要なSNSはユーザー数が多く、人気の投稿や広告は上部に表示されるため拡散力が高いという特徴があります。メディア媒体に掲載を依頼して、許可がおりたら出稿するという期間が必要ないため、施策にスピード感があるのも魅力の一つです。
ただし、拡散力が高いゆえに一定の人気を獲得すると、投稿の影響力が上がり、一つ一つの発言に責任が伴うため、リスク管理・コンプライアンスなどメディア運営に関する知識が必要です。
ユーザーと接点を持てる
SNSは、情報媒体に広告を打ち出すだけとは異なり、ユーザーと企業のアカウントが相互に直接コンタクトを取ることも可能です。SNSであれば一方的に広告を目にするだけではなく、ユーザーが疑問に思った点をすぐに企業へ質問でき、企業もまた顧客の声をリアルタイムで実感できるため、販促をブラッシュアップすることにもつながります。顧客と直接やり取りすることで顧客の満足度向上や、コアなファンの獲得にも役立つでしょう。
SNSマーケティングの注意点
ユーザーとの距離感が近く、拡散力の高いSNSマーケティングですが、活用にあたって注意点も存在します。提供する情報や内容によってはトラブルを引き起こす恐れもあるため、発信する情報には細心の注意を払う必要があります。
炎上のリスクがある
SNSマーケティングでは、炎上のリスクが伴います。情報がリアルタイムで素早く拡散される特性を持つ分、間違った情報を掲載するといち早く間違いを指摘され、炎上につながる可能性があるでしょう。
アカウント運用では、投稿内容のチェックや校閲はもちろん、スタッフのITリテラシーも求められます。過激な表現や間違った情報提供は炎上のリスクがあるため、企業として投稿するならば、投稿内容や提供する情報の内容には注意を払っていきましょう。
アクセス解析に知識が必要
SNSマーケティングでアクセス解析をするには、ツールの使い方やマーケティングに関する知識が必要です。そのため、SNSマーケティングを企業で実施しているところでは、専任のマーケティング担当者を設置していることが多い傾向です。
アカウントを一定以上の人気に押し上げるには、ペルソナ設定やカスタマージャーニーの設計・担当ジャンルに対する知識など、マーケティング担当者に多様なスキルが求められます。結果を出すには、解析結果に応じて最適な手法を打ち出していく必要があります。
成果がでるまで時間がかかる
SNSマーケティングは、フォロワーやファンを少しずつ増やしながら改善を繰り返すため、成果につながるまでに一定の時間がかかる手法です。即効性のあるマーケティングを実施したいのであれば、新聞やメディアへの掲載の方が適しているといえるでしょう。
そのため、必ずしもすべての企業でSNSが向いているとは限りません。続けた結果、SNSマーケティングが不向きであると判断すれば、別の手段へ切り替える勇気も必要です。
SNSごとの具体的なマーケティング手法
ここでは、SNSごとの具体的なマーケティング手法を紹介します。年齢層や利用目的はSNSごとによって異なるため、高い効果を得るためには同じSNSでもマーケティング手法を変える必要があります。
LINE
LINEは、国内のユーザー数が最も多いSNSツールです。他のSNSと比べると投稿を見るよりも、日常のコミュニケーションツールとして活用されることが多いSNSといえます。スマートフォンを持っているユーザーの利用率が高いため、LINEの運用ではLINE公式アカウントの設置による企業と個人の1対1のやり取りや、LINE公式アカウントを通したキャンペーンの告知など、顧客との関係性の構築がメインの手法となります。
他のSNS媒体のように他の投稿で自社のコンテンツが埋もれたり、迷惑メールとして処理されたりする心配も少ないため、一対一でのコミュニケーションに向いたSNSといえるでしょう。
YouTube
YouTubeは、世界最大の動画配信プラットフォームです。近年では、個人店や大企業の投稿も少なくありません。YouTubeを使ったマーケティング手法としては、YouTube広告への出稿や、チャンネル登録者数の増加による認知度のアップが挙げられます。動画編集スキルやマーケティングの知識が求められますが、動画や音でしか伝えられない商品やサービスの販促に効果が見込めます。
Instagramは、画像やショート動画をメインに使って視覚的に顧客へアプローチできるSNS媒体です。視覚で直感的に訴求できる料理や美容のジャンルに向いているSNSといえます。投稿から直接ECサイトやサブスクリプション登録を促す機能もあるため、認知度の向上だけでなく購買にもつなげやすいでしょう。認知度の向上やキャンペーン告知においては、フォロワーの多いインフルエンサーへの投稿依頼も効果的です。
Facebookは、実名登録制のSNSです。30代から40代の年齢層が多く、近年では一般個人の投稿よりもビジネス主体や海外向けの投稿が多い傾向にあります。実名登録が必要なため、情報の信頼度が高く、販促やサービスの登録に対して向いています。海外ユーザーが多いため、インバウンドを狙った投稿や海外への販路拡大にも活用できるでしょう。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は、ショートテキスト・動画・画像など幅広い媒体で簡易的な投稿ができるSNSです。投稿がリアルタイムに反映されるため、時間帯を狙ったトレンド発信が強みの一つといえます。対応できる投稿のタイプが幅広いため、打ち出せるマーケティング手法も融通が利きます。リツイートによるシェアの数が多ければ、拡散による効果も期待できるでしょう。
TikTok
TikTokはショートムービーを投稿するSNSです。10代〜20代の若者を中心に人気を集めており、若年層狙いの商品やサービスの販促に強い特徴があります。年々ユーザーの平均年齢が上昇しており、若年層でなくミドル層へのアプローチも見込めます。ファーストビューの起動広告にピックアップされれば高い露出が期待できるでしょう。
SNSマーケティングを成功させるポイント
企業がSNSマーケティングを成功させるためには、次に紹介する2つのポイントを押さえておきましょう。効果的なマーケティングを実施するためには、アカウント情報を充実させて、定期的に投稿する必要があります。
アカウント情報を充実させる
アカウント名・アイコン画像・自己紹介文など、自身のSNSアカウントの情報はもれなく充実させておきたい項目です。ユーザーは気になったアカウントの情報を調べて、どのようなサービスを展開しており、競合と比較してどのような強みがあるかを確認できます。
消費者は購入前に企業の情報や商品の価格、評判などを確認してから決断します。そのため、アカウント情報を充実させることで消費者から信頼されやすくなるといえるでしょう。SNSでは、アカウント情報から過去の投稿も見られるため、一貫したコンテンツの投稿を心がけていくことが大切です。
一定の更新頻度を保つ
更新頻度が不規則または一定期間更新のないアカウントは、消費者からも信頼されにくい傾向があります。フォロワーの定着も見込めないため、投稿は一定間隔のペースで継続的に行っていきましょう。最後の投稿日が近ければ、今も続いているアカウントだとユーザーも認識するため、購買行動やフォローのきっかけになります。SNSは新しい投稿で古い投稿が絶えず入れ替わっているため、継続して投稿するほど露出が見込めるでしょう。
SNSマーケティングは低コストで高い効果が見込める
近年注目を集めているSNSマーケティングは、アカウント作成が無料のため低コストで開始できるうえに、高い拡散力をうまく活用できれば企業の商品やサービスの売上を大きく向上させられる可能性のあるマーケティング手法です。どのような情報を発信するか事前に計画を立て、炎上リスクに気を付ければ高い費用対効果が望めるでしょう。SNSごとに異なる特徴を持っているため、自社の目的や広めたい商品・サービスに合ったSNSを活用するのがおすすめです。
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