2021.04.08
AIが映像を解析!AIカメラの3つ役割と活用シーン
ソリューション
ディープラーニングなどのAI技術の登場によってコンピュータは「目」(認識能力)を持ち、機械自身が画像の内容を判断することができるようになりました。
映像関連分野ではそのような画像認識技術の活用が飛躍的に進んでおり、混雑状況の把握、マーケティング、防犯対策をはじめ様々なシーンで活用されています。今回はAIカメラで利用される「画像認識技術」とは何か、AIカメラの3つの役割とその活用シーンついてご紹介します。
画像認識とは?
まずはAIカメラのベースとなる「画像認識技術」について簡単にご説明します。画像認識とは、画像や動画からAIが特徴をつかみ、対象物を識別するパターン認識技術の1つです
人間は自分の目に映っているものが何か、これまでの経験から「理解」して判断することができますが、コンピューターは自分のカメラに何が映っているかを「理解」することはできません。そのため、AIによる画像認識技術では大量の画像データから対象物の特徴を学習させることで、未知の画像を与えた時にそれが何であるかを「確率」として表現しています。
画像認識技術自体の歴史は古く、1960年頃から研究が盛んになり、現在ではデジタルカメラのスマイルシャッターや、iPhoneのFace IDなど、私達の身の回りで多く使われており、生活を便利にしてくれています。
AIによる画像認識技術においては、ディープラーニング技術の発展に伴い、認識の精度も上がってきています。2012年には、それまでの認識率75%を大きく上回る認識率85%という結果を出しました。現在ではその確率は95%以上となり、その認識力は人間以上とも言われています。
AIカメラでは上記のような技術を活用して、カメラでとらえている映像・画像から様々な情報を抽出し、様々なシーンで利用しています。
AIカメラの3つの役割と活用シーン
それでは画像認識技術を利用したAIカメラの導入で、私たちの暮らしはどう変わるのでしょうか。
AIカメラには次のような3つの役割が期待されています。
1つ目はサポートの役割です。AIカメラの検知機能をスマホへの通知に紐付けておくことで、あらかじめ検知する対象に設定した人物が現れた時に、その場に自分がいなくても状況を知ることができます。
例えば「松葉杖をついている人」や「車椅子を利用している人」、「妊娠している人」など、サポートが必要な方が施設の入り口を通った際にスマホなどに通知されるようにAIカメラを設定しておけば、訪れた人をスピーディにサポートすることができます。
2つ目に、安心・安全の役割としても期待されており、例えば「建物周辺をウロウロとしている人」、「立ち入り禁止エリアへ侵入した人」などを検知するように設定することで、検知した時に警備員にリアルタイムで通知が届き、事故や事件を未然に防ぐことが出来ます。
介護の現場では、AIを搭載したカメラで利用者様を見守り、体調の変化や異常をいち早く察知し介護スタッフに通知します。介護スタッフの目の代わりをAIカメラが担うことで、業務の負担を軽減し、人手不足解消の一助にもなります。
3つ目はマーケティングへの活用としての役割です。例えば、小売業の実店舗では、AIカメラが施設の混む場所や時間帯、出入り口での人数の把握、売場やコーナーにおける商品接触時間などを把握し、その情報を基にスタッフの適切な人数や配置などを分析することで、店舗のオペレーションコストが抑えられます。このように販売計画に役立つマーケティングツールとして利用できます。
今回はAIカメラに利用される「画像認識技術」とは何か、AIカメラの3つの役割とその活用シーンついてご紹介しました。
AIカメラが普及し始めたことで、これまであったカメラの役割も変わってきています。例えば、定点観測として利用されていることが多かった監視カメラも、AI技術を付加することで人間ではカバーしにくい行動データの可視化ができるようになり、今まで「気づけなかったこと」や「想定しにくかった未来」を予測したりできるようになってきました。これからの時代はこうした技術を使うだけではなく、そこから得たデータをいかに活用するかということが重要になってきます。
弊社ではデータを活かしたマーケティング視点でのご提案を行っておりますので、AIカメラを活用して抱えている問題を解決したい、AIカメラの活用法について詳しく知りたいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご要望・ご要件に応じて、最適なプランをご提案させていただきます。