2022.07.08
マーケティングとデジタルマーケティングは違うのか
ストラテジー/コンサルティング
Chief Lab Director:荒井 行正
戦略デザインラボ
我々のミッションは、プロモーションのプロフェッショナルとして、デジタルケイパビリティを活用して、クライアントの持つ、様々な課題を解決する為のソリューションを提供する事です。
日々新しいインターネットの技術・サービスが生まれる一方で、まだまだノウハウ等が定まっていない業界なので、色々な企業様から、打ち手が分からない、社内に知見を持った人材がいないといったご相談も同時に増えてきました。
このラボでは、デジタルマーケティングの有効的活用に悩む企業様に対してのマーケティング支援サービスを行っていて、
企業様の業種・課題に合った経験・スキルを持ったマーケターがプロジェクトマネージャとなって、成果にこだわって課題解決取り組んでいます。
前段
今回はマーケティングというテーマで、私なりの考えを綴ってみたいと思います。
呟きコラムだと思って頂ければ幸いです。
さて、我々の業界は大きな変革期が訪れています。
デジタルが発展した事で「コンバージョン」という概念が発明され、広告効果の可視化ができるようになりました。
これにより、広告投資の説明責任が果たせるようになったことで、デジタル広告への投資が大きく増大した・・。
そんな、前段があった上で。
ビジネスモデルの崩壊
今まで、我々のような広告代理店のビジネスは、勿論企画費等も含まれますが、その大部分の売上を占めるのが『代理収益』でした。
しかし、このビジネスモデルはもはや破綻してきていると考えています。
企業はデジタル化が進むにつれて、マーケティングコストの配分を最適化する事が求められていますし、デジタルとフィジカルの融合という言葉は耳慣れてきている言葉ですが、
デジタル領域には、リスティングとか、インフルエンサーマーケティングとか特化したソリューションが多く、企業も直接そういったベンダーと取引しているので、そういったマーケターと直接勝負しても絶対かなわないからです。
デジタル化の大きな落とし穴
しかし、このデジタルという言葉が逆に変な障壁を作ってしまい、マーケティングの本質を忘れているように感じられてならないのです。
何故なら、広告主はマスメディアの広告展開は総合代理店、インターネット領域は専業のネット広告代理店、CRM分野はツールベンダーというように、プロセスや役割ごとで異なるプレイヤーに依頼をするケースが多いからです。
そもそも、部分最適である毎月の「CPA」概念が、例えば対象の商品を「3年」という長いターム観点からの費用対効果を鑑みた時、果たしてその施策はブランドや企業にとって本当に寄与しているのかを考えなければいけないと思います。
マーケティングを木として例えるなら、葉っぱばかりをケアしてしまっているイメージです。
『デジタルマーケティング』とは
デジタルマーケティングと聞くとあたかもデジタル上でのやり取り、デジタル会社の専売特許のようにも聞こえますが、
(橋口も書いていましたね笑) (参考ブログ:UXで人は動くのか?)
一般的に定義されている解釈は「マス・リアル・ネットの3領域すべてをデジタルデータで統合し、顧客導線を最適化する試み」とされています。
本当のデジタルマーケティングとは、「打ち手=施策」も「データ取得」も3領域を統合して初めて意味のなすものではないかなと思います。
言いたいことは、『マーケティングがデジタル化』しただけです。
もう少し砕いて言えば、マーケティングとは、手段はどうあれ、人のココロを動かす努力です。その手段はプロモーション、キャンペーン、CRM、といった施策に形を変える訳ですが、当然そこにはエモーショナルな部分(ココロが動く)が必ず存在しなくてはならないのではないかと思います。
いくらデータ取得しても、そのデータを分析するだけでは意味がなく、(ココロを動かす)マーケティング施策を企画実施して初めて成果が出るものだし、データ分析するのであれば、買った人のデータからだけでは最適なコミュニケーション設計は出来ない。
むしろ買わなかった人の「ココロ」にこそコミュニケーション開発のための重要なヒントがあるのではないだろうか。
プロデューサーからひとこと
情報爆発しているデジタル化された数字を紐解き、仮説を立て、実行していくのは至難の業だとおもいますが、我々のアセットは、このマーケティングがデジタル化された時代において、人のココロを動かすコミュニケーション側を熟知しているが故に、デジタル側にいるマーケターに与えられる知見にあると思っています。
例えるなら、マーケティングデータはお米で、我々はその炊き方を熟知しているし、そこからさらに調理し、美味しいリゾット、ピラフなど様々な料理を作り上げることができる料理人です(笑)
より良いお米であればあるほど、美味しい料理が出来上がります。
なので、美味しいお米を取ってきてくれている会社と色々な料理を提供できるところが、我々の強みなんだと感じます。