2022.03.18
CRMの必要性とは?企業に顧客管理の重要性が高まるその背景と理由を紹介
ストラテジー/コンサルティング
CRMの重要性は近年、特に高まっていると言われています。しかし、なぜCRMが必要なのでしょうか。その理由は、CRMを利用して顧客管理をすることで、既存顧客からの売上の向上や業務効率化など、様々なメリットがあるからです。
今回はCRMに関して、前編・後編に分け、CRMツール導入までに身に着けたい知識をご紹介させていただきます。
この記事では、前編として、「CRMが企業に必要とされている理由や背景について」説明していきます。
まず始めに、、、CRMとは?
CRMとは、『Customer Relationship Management』の略で、顧客接点での情報を統合管理し、顧客との長期的な関係性を構築し、利益拡大を目指す経営手法のことをいいます。また、顧客管理を行うためのITツールのことをCRMツールと呼びます。
この記事では「CRM=顧客管理を行うツール」の意味で説明していきます。
CRMがなぜ必要とされているのか?
今、顧客管理を行うにあたってCRMが必要とされるのには、いくつか背景・理由があります。その理由について、3つのポイントに絞って紹介させていただきます。
1 多様なニーズへの対応が必要になったため
情報化が進み、消費者は簡単に情報を手に入れられるようになったことで、顧客ニーズが多様化しています。そのため、企業が顧客満足度を向上させるには一人一人が求めるものにきめの細かく対応していくことが重要になります。ここで有効になるのが顧客情報の適切な管理です。
年齢や性別、購入、利用の履歴などを分析し、顧客ごとにあったOne to Oneのコミュニケーションやニーズに合った製品・サービスを提供することで、顧客体験が向上し、顧客の維持や購買意欲、満足度を高めて自社のファンになってもらうことが期待できます。
2 新規顧客獲得よりも既存顧客囲い込みが重要になったため
大量の製品で溢れている現代の消費市場では、製品そのものの品質では差別化できなくなってきています。
その結果、他社よりも自社の認知度を向上させ、新規顧客を獲得するためのコストや期間は増大傾向にあります。実際に、既存顧客の維持に比べて、新規顧客獲得には4~5倍ものコストかかると言われ、顧客を失うことは、企業にとって以前に比べてより大きな損失になってしまうのです。
また有名な「パレートの法則(8:2の法則)」にあるように、売上全体の8割を2割の優良顧客が生み出していると言われています。このことからも、新規顧客を増やすことももちろんですが、既存顧客の離脱を防ぐための施策も重要であることがわかります。
顧客と良好な関係を築き他社に流出してしまわないよう、既存顧客へのきめ細やかなフォローが必要です。そのため、顧客情報を綿密に管理する必要性が高まり、CRMの重要性もが高まっているのです。
3 営業プロセスの分析が可能になる
企業のこれまでの営業活動は、「案件を受注した。」という成功パターン「失注案件になってしまった」という失敗パターンに営業プロセスを分けることができると思います。
そういったプロセスをデータ化することにより、失注案件に対して「なぜ失注案件になったのか」をしっかり理解し、顧客が持つ課題まで把握できれば、今後は的確な製品やサービスを提供できるようになります。
成功パターン、失敗パターンを把握し、様々な顧客情報を蓄積することで、どこがネックだったのかを発見し、顧客とのコミュニケーション改善の手がかりとなるデータを蓄積し、同じ失敗を防止し、既存顧客と今まで以上の良好な関係を構築することができるようになります。
まとめ
現代企業においては、CRMは必須とも言えるでしょう。CRMツールを導入することで、顧客対応状況の一元管理や、営業業務の効率化が可能になるなど、メリットもありますが、自社の顧客管理の施策を評価し、継続的に改善していく必要があります。
こうすることで初めて正しく、効果の高い顧客管理が実現することができるでしょう。
次回は「実際にCRMツールを導入する際に知っておきたいこと」をテーマに導入のメリット、弊社が利用してみて気づいたことなど、実践に役立つ情報をお伝えできればと思います。
当社では「顧客データを定量化し、見える化すること」「また継続的にCRMを実施していくご支援」そういったサポートもお客様と一緒になって取り組んでいきます。