2022.04.14
“TikTok売れ”はなぜ起こる?
ストラテジー/コンサルティング
Lab Director:髙田 優貴
日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2021年ヒット商品ベスト30」で“TikTok売れ”が1位でしたね。
TikTokは2021年に世界で最もダウンロードされたアプリでもあり、リリースされたのはなんと2016年です。たった5年ほどでここまでの成長速度は恐ろしいものです。
今回は知っておかないと後悔しそうな“TikTok売れ”について、このアプリの基本的な部分から紐解いていきます。
どんなSNS?
前述した通り世界のアプリDL数No.1ということで、今、最も勢いがあるプラットフォームです。しかし「それだけ多くの人が使っていると言っても若い人ばかりなんでしょ?」と思う方もいるのではないでしょうか。実はそんなことはありません!
確かに日本で流行り始めた2018年頃は美男美女が音楽に合わせて踊っているような自撮り系の動画が多く、ユーザー層も10代が中心になっていました。ところが時間が経つとともに、お笑いや動物などエンタメ色が強い投稿が増えて20代へも広がっていき、ここ最近ではHowToや日常系、生活情報、コスメや家電などの商品レビューも増加し、その変化とともに30,40代へもユーザー層が拡大しています。
現在ではTikTokの3人に1人が25〜44歳ユーザーで、そのうちの女性ユーザーの4人に1人が主婦ユーザーです。
さらにTikTokユーザーの月間平均視聴時間は24時間。これはYouTubeを上回っており、最も長く視聴されるアプリになりつつあります。
なぜバズが生まれるのか
その秘密はTikTok特有の“アルゴリズム”にあります。
まずこのプラットフォーム上には様々なコミュニティが存在します。それは例えば、学生などの“勉強に関心が強い層”や、ごはんが美味しいお店などの“グルメ情報に興味のある層”、可愛い“動物に関心がある層”など様々です。
もしあなたが動画を投稿した場合、それらのコミュニティの中でも投稿した動画に対して関心度がたかそうなコミュニティに向けて投稿が流れます。つまりあなたにフォロワーがいない状態でも、動画を一定数のユーザーに向けて勝手にレコメンドしてくれるのです。
ただ、勝手にレコメンドしてくれるといっても、必ずしもバズるわけではありません。アルゴリズムによってコミュニティにレコメンドされた投稿は、視聴時間・視聴完了率・ユーザーの反応数・シェア数などによって評価され、ここで良い評価得られなければ埋もれていってしまうのです。
逆に言えばこの段階で良い評価を得られれば、どんどん拡散されていきます。
このように、TikTokが他のSNSと違って優れている点は、特有のアルゴリズムによりフォロワーがいない状態でもリーチを伸ばすことできることと、非フォロワーへの接触のしやすさから、新規のフォロワー獲得がしやすいことです。
TikTok売れ
このプラットフォームが注目される1番の理由。それは“TikTok売れ”するからです。
TikTokのユーザー行動調査によると、TikTokで見た内容を別のSNSで紹介してみたり、その投稿に「いいね」をした、投稿していたアカウントをフォローしたといったUGCが他のSNSに比べて多い傾向がありました。
さらに、TikTokで見たから「商品を買った」、「ハウツーをやってみた」といった購買行動へ実際につながった人たちが増え続けています。ある日いきなりPOSが跳ねて、原因を調べたらTikTokのバズりだった。なんて話は有名ですね。
それは我が家でも実際に起こっており、家に目新しい化粧品やお菓子を見つけて妻に聞いてみると、「TikTokで見たから」という返答がとても多くなってきました。
“欲しいもの”を探して買うという以前の購買行動が、“欲しそうなもの”が向こうからやってきてつい買ってしまう。という風に変化してきたのをまざまざと感じています。
どうすれば良いの
ここまでの流れで「TikTokを活用すれば商品が売れるらしい」ということは伝わったかと思います。そうすると次に「どんな投稿をすれば良いの?」「アカウントを作っても定期的に投稿しないといけないの?」という悩みが生まれたのではないでしょうか。
TikTokのプロモーション活用は主なところでは、長期的なアカウント運用、クリエイターとのタイアップ、広告出稿などがあり、どの活用方法においても知見があるのとないのとでは、やはり大きな違いがあります。
例えば、動画に入れる文字の位置一つとっても再生回数に数十万回の差が出ることがありますし、クリエイターとのコミュニケーションにおいても経験値が影響します。弊社ではそういった部分のサポートも行い、TikTokだけではない色々なプロモーションをご提案しております!
やはり、TikTokだけ頑張れば商品が売れるかといえば、もちろんそうではありません。マーケティングで大事なのは、目的と役割により他の施策と絡め合わせれば、その効果は何十倍にも変化するという事です。スポットで見るのではなく、サイクルとして見る事がとても大切です。気になった方はこの機会にぜひご相談くださいませ!