2021.11.26
IT導入補助金で売れるECサイトを作ろう
ストラテジー/コンサルティング
インターネットやスマートフォンの普及に加え、コロナ禍に伴う外出自粛などからネットショッピングの需要が急速に高まっています。そんな中で新たな事業の柱としてECサイトを立ち上げた、という事業者様も多いと思います。 もし今まさに検討中という事業者様の場合、ECサイト構築にかかる費用が最大で2/3補助される「IT導入補助金」という制度がありますので、これを活用しない手はありません! ということで今回はこの「ECサイト」と「IT導入補助金」についてお話ししたいと思います。
コロナ禍でのEC市場、実は増えてない?!
2020年はコロナ禍の影響でEC市場規模が大きく伸長したように思われますが、実は意外なことにB to CのEC市場全体では微減となっています。
経済産業省が2021年7月に発表したデータによると、B to C-EC市場の中で物販系の分野は前年比約22%増と大きく金額を伸ばしましたが、反対に旅行やチケット販売などのサービス分野が前年比約36%減と大きく落ち込んだため、トータルでは微減という状況でした。
なお、電子書籍やオンラインゲーム、有料の動画や音楽配信などのデジタル分野も、巣ごもり需要の増加に伴い前年比14.9%の増加となっています。
B to B-ECの市場規模を見ても同様に前年比5.1%減となっており、コロナ禍の影響の大きさが垣間見られます。
一方でそれぞれのEC化率を見るとB to C-ECで8.08%(前年比1.32ポイント増)、B to B-ECで33.5%(前年比1.8ポイント増)と、いずれも取引の電子化は進んでいますが、特にB to C分野について他国と比較すると、その割合はまだまだ低い状況です。つまり、今後もEC市場には大いに開拓の余地があるということになります。
今後もEC市場の拡大傾向は続く見込みという中で、弊社としても従来行ってきたオフラインの実店舗やオンライン上での販促のほか、ECの構築・運用についてのサポートに対応すべく、お客様のニーズに合わて様々なベンダーと連携し、オンとオフの両軸での支援をする体制を整えています。
IT導入補助金とは?
もし新規でECサイトを作るとなると当然費用がかかりますが、その開設費用は先行投資となるので、少しでも支出を抑えたいところです。そんなときに大きな支えとなるのが補助金制度です。
日本には様々な種類の補助金・助成金がありますが、中でもコロナ禍で給付内容が拡充された、持続化給付金・ものづくり補助金・事業再構築補助金、そしてIT導入補助金は、中小・個人事業者の皆様にはぜひ活用をご検討いただきたい制度です。
では、先ほど挙げた4つの補助金の中でIT導入補助金にクローズアップしてみましょう。
IT導入補助金は、「ITで業務効率化、働き方改革、コロナ対策やDXを進めたい」という中小・個人事業者向けのITツールの導入を支援する補助金で、従来のA・B類型に加え、令和2年に「コロナ対応特別枠(C類型)」が新設。翌令和3年に「低感染リスク型ビジネス枠(C・D類型)」へと改変されました。
C・D類型は、労働生産性の向上と共に「業務形態の非対面化」が条件となりますが、通常枠(A・B類型)よりも補助率を引き上げて、ITツールの導入にかかる費用のうち、最大450万円(導入費用の最大2/3)を補助するというものです。
例えば、「これまでは実店舗だけで販売していたが、ECサイトによって業務の非対面化を進める」、「対面営業をしていたが、Web発注に切り替える」といったときに、そのシステム構築の費用の最大2/3が補助される可能性がある、ということです。
このIT導入補助金に関する基本的な説明から、申請までのスケジュール、さらには採択率を上げるための秘訣などをまとめた資料をご用意しておりますので、このページの下にあるダウンロードボタンからぜひご覧ください!
売れるECサイトに必要なポイント
さて、ECサイトの構築にあたってはいくつか大切なポイントがありますが、消費者側の目線では見えない部分であるカートシステムの選定が、サイト構築の肝という話はなかなか知られていないところではないでしょうか。
カートシステムを提供する会社やサービスは、無料・有料含め数多くあり、各サービスによりできることや連携可能なサービスに違いがあります。このため、サービスの金額だけで判断なく、定期販売をやっていくのか、販売対象はB to Bなのかなど、サイトの目的や特徴に合ったものを数あるサービスの中から選ぶことが非常に重要です。
なお、ECサイトは決済、発送、在庫管理など、裏側で複数の業務が関連するため、サイトを構築した後でカートシステムなどを移行するのはかなりの労力を伴います。導入にあたっては「何をしたいのか」をはっきりさせた上で、様々なケースの知見を持ったプロの目線でのサービス選定が欠かせません。
また、決済方法として「今備えるべきもの」という視点も忘れてはいけません。
せっかく商品を購入しようと思ってカートに入れても、希望する決済方法がないため、同じような商品を扱うほかのECサイトで購入されてしまう、ということもよくあります。一番利用する決済方法についてのアンケートでは、「クレジット払い」が最も多く、次いで「キャリア決済」「コンビニ決済」が挙がっており、これらは必ず導入した方がよいでしょう。
ここ最近で注目されているのはPayPay(オンライン決済)をはじめとする「ID決済」です。IDでログインすることで情報が連携され、面倒な会員情報の入力の手間がなく購入がスムーズに完了するため、利用率が伸びてきています。かご落ち防止の観点でもぜひ導入を検討すべきポイントです。
そのほか、購入までの動線設計などのUI・UXで注意すべき点、集客のための広告運用など、「売れるECサイト」作りには様々なノウハウが必要となります。
ここでは語り尽くせませんが、もしEC事業の立ち上げを検討されていたり、運営面でのお悩みがあったり、あるいはリアル店舗をお持ちの会社さんであればオンラインーオフラインの両輪でのサポートなど、様々なご支援が可能ですので、ご興味のある方はぜひぜひお問い合わせいただけたらと思います!