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コラム

2024.07.26

ハイブリッドセミナーのやり方とは?必要な準備や成功のポイントを解説

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これまでのセミナーといえば、会場に集まって行われる形式のセミナーやZoomなどを利用したオンラインでのセミナーが主流でした。そのような中、2つのセミナーの形式をかけ合わせたハイブリッドセミナーが近年取り入れられていることをご存知の方もいるでしょう。
今回は、まだあまり周知されていないハイブリッドセミナーのやり方や準備について詳しく紹介します。

ハイブリッドセミナーとは

ハイブリッドセミナーとは、対面・非対面同時に開催されるセミナーのことです。会場で開催されているセミナーを同時中継する形で開催されます。近年ハイブリッドセミナーが開催される機会が増えた理由はコロナ禍が原因です。コロナウイルスにより非対面形式でのセミナーが増加しました。

感染症を広げない点では優れていましたが、交流機会の減少や交渉成立に繋がりづらいなどの問題点が浮上したため、その両方を良いとこ取りした形が取り入れられ始めたのです。ハイブリッドセミナーはセミナー以外にも、社員研修や展示会などでも活用されています。

ハイブリッドセミナー以外にはどんな種類がある?

ハイブリッドセミナー以外には、対面式のオンラインセミナーと非対面式のオフラインセミナーの2種類があります。オフラインセミナーとは会場に集まって開催されるセミナーで、体験型のイベントやディスカッションを取り入れた催しに向いている点が特徴です。

一方、オンラインセミナーとは非対面形式で開催されるセミナーで、別名ウェビナー(Webで行うセミナーの略)とも呼ばれます。Zoomなどを利用し、通信環境があればどこでも参加可能です。またウェビナーにはライブ配信・疑似ライブ配信・アーカイブ配信と呼ばれる3種類の方法があります。オフラインセミナーは会場の設営費などにかかるコストが高いのに対して、オンラインセミナーはインターネットがあれば、大規模な会場を設営する必要もなく、比較的コストを抑えられるのが特徴です。

ハイブリッドセミナーのメリット・デメリット

ハイブリッドセミナーの特徴について紹介しましたが、オンラインセミナーとオフラインセミナーの両方を兼ね備えているためメリットしかないわけではありません。準備や技術面など、さまざまな面で知識や慣れが必要とされます。ここからはハイブリッドセミナーにおけるメリット・デメリットについていくつか紹介します。

ハイブリッドセミナーのメリット

ハイブリッドセミナーの主なメリットは、以下の通りです。

・参加しやすい形式を選択できる
・セミナー後にアーカイブを残せる
・意見の収集がしやすい
・顔を合わせて直接交流できる
・参加者の拡大により多種多様な意見を集められる
・会場でも開催されていると満足度が向上しやすい
・会場の広さを選択できるためコストを抑えられる
・参加者の人数の制限を広げられる

この中でも特に、参加しやすい、参加者の意見を集めやすいなどが大きなメリットです。

これまでオフラインでの参加には気後れしていた人などが、オンラインで開催されることで一気に参加しやすくなります。またツールのアンケートなどの機能を使用すると、開催しながら意見の収集が可能です。メリットが大きいため、ハイブリッドセミナーは開催する価値があるといえるでしょう。

ハイブリッドセミナーのデメリット

ハイブリッドセミナーの主なデメリットは、以下の通りです。

・オンラインとオフラインで温度差が生じやすい
・準備する工程が増える
・技術を習得しておく必要がある
・オンラインとオフラインで満足度に差が出やすい
・配信するために環境整備する必要がある

この中でも特に、技術の習得と参加者の間で温度差が生じやすいことが大きなデメリットです。

開催するためには、配信技術や機械を操作する知識などさまざまな知識を事前に習得しておく必要があります。そのため、セミナーをすぐに開催できないことが難点といえるでしょう。

また、オンラインでの参加者は交流が難しいため、オフラインでの参加者との間に温度差が生じやすくなる点もデメリットといえます。ハイブリッドセミナーの開催は難易度が高いため、念入りに準備したうえで開催しましょう。

ハイブリッドセミナーの開催にはなにが必要?

ハイブリッドセミナーにはオンラインとオフライン両方の準備が必要です。配信機材や会場の選定以外にも、コスト面で赤字にならないための準備が欠かせません。ここからはどのようなものを準備すればよいのか、赤字開催にならないための必要な準備などについて詳しく解説します。

機材の準備

ハイブリッドセミナーを開催するには以下の機材が必要です。

・カメラ
・マイク
・オーディオインターフェイス
・照明
・ビデオスイッチャー
・パソコンかタブレット
・配信ツール

ハイブリッドセミナーはオンラインで中継しながら開催するため、映像や音声に不備が出るとセミナーの質が低下したり満足度が下がったりするおそれがあります。

そのため、カメラやマイクはある程度の性能を持った機材を用意しましょう。また配信ツールを事前にダウンロードしたり通信環境を確かめたりなど、配信に適した環境を整えておくことが成功に繋がるポイントです。

会場のレンタル

今回は東京都を例に、どの程度料金に差があるのか比べてみます。まずホールを借りる場合ですが、200名収容できる民営ホールの料金は200,000~400,000円が目安です。一方、公営のホールは同程度の収容人数で約30,000円で利用できます。しかし公営のホールを利用する際は、利益が見込まれる場合は使用できないところもありますので注意してください。

また会議室を借りる場合の料金は約250,000円ですが、セミナー開催に必要な機材などが揃っていることがメリットです。会場決定の際は人数や機材の充実度で選ぶようにしましょう。

集客手段の選定

コストがかかる分、参加者を多く集める必要があります。ほかの業務によって集客業務ができない場合、LP制作や集客業務の代行を利用しましょう。またコストを下げ利益を上げたい場合はInstagramなどの無料SNSを利用して宣伝したり、ほかの会社と共同して開催し負担する費用を減らしたりする方法もあります。

そのほかにはインスタグラマーや芸能人を起用し、幅広い層の集客を目指すやり方もあります。これは芸能人の起用によってSNSなどに取り上げられる可能性があり、高い売り上げが見込める点で有効な方法です。さまざまな方法を駆使して集客を目指しましょう。

運営・設営スタッフの手配

参加者が多く見込まれるセミナーを開催する場合、会場内外の誘導や配信作業などをするスタッフを手配しなければなりません。ハイブリッドセミナーは会場の設営やマイクなどの機材の準備のほかに、通信環境の設備や配信の準備などやることが多くあります。

また専門的な知識やスキルが必要なものもあるため、そういった面に特化したスタッフや設営を手伝ってくれる人が必要です。また自分でセミナーを実施するならば、開催中はカメラや機材を触ることが難しい場面が多くあります。そのような理由も併せて、一緒に運営してくれるスタッフがいると安心して開催できるでしょう。

ハイブリッドセミナーの開催手順

実際にハイブリッドセミナーを開催しようとした際、なにから決めていけばよいのか不明点が多々ある人も多くいます。ここからはハイブリッドセミナーを開催するための手順について、詳しく解説します。

1.セミナーの企画立案(開催規模・テーマ・配信内容など)

まずはセミナーのテーマや開催する目的の決定から始めましょう。企画の内容を基準とし、セミナーの講師や準備物などを手配することになるので、なるべく具体的に定めておきましょう。

また内容を具体的に決めておくと、ターゲットとなる参加者のプロフィールなどが明確になります。それにより、セミナーに参加すると参加者がどのような価値を見出せるのかも分かりやすくなり、次の準備もスムーズに進めることができます。

2.オフラインとオンラインの参加比率の決定

オンライン参加者とオフライン参加者の割合を決めましょう。この割合が決まらなければ、会場をどの程度の規模にするのか決定できません。参加者の割合は大規模なセミナーにしたいのか、テーマや参加者が求めるニーズはなにか、予算はいくら程度を考えているのかなどを基にすると決めやすいでしょう。

また、セミナー後に交流会を開催したいならばオフライン参加者の割合を多くし、会場を小さくして予算を抑えたいならばオンライン参加者を多くするなど、なにを重視したいのかも併せて考えれば会場の規模が決めやすいでしょう。

3.日時の決定と会場の予約

日時や会場を決定する際は、参加者が参加しやすい日時や場所などを考慮しましょう。とくに会場については収容可能人数や規模に加え、両方の形式での開催に不備が出ないか確かめておく必要があります。

会場までの行きやすさのほかに、通信環境や機材など設備の充足度なども重視しなければなりません。配信に問題ない会場であるかを重点的に探してみてください。また会場を決める前に、一度下見に行くことをおすすめします。下見の際は会場の規模感や通信速度などを確認し、設営時のシミュレーションをしておくと本番のイメージが湧きやすく、会場を決めやすいでしょう。

4.機材の準備・スタッフの手配

機材の準備とスタッフの手配には、タスクをリストアップして進めると適切な準備ができます。適当な機材を選んでしまうと、当日不具合が起きてしまう可能性もあります。品質や性能は一定レベル以上のものか、機材の入れ替えが可能かなど、本番前にチェックしましょう。

また、スタッフの手配については、どの場面に何人程度必要か洗い出すことから始めます。ハイブリッドセミナーの場合、会場の設営や誘導などはもちろん、照明や配信・音響などに特化した人材が必要です。オンラインとオフライン両方の形式に合ったスタッフを選定してください。

5.セミナー資料の準備

資料の作成時に注意したいことは、オンラインとオフライン両方の参加者にとって分かりやすい資料ができているのかです。オフライン参加者は会場の空気感や周囲の反応などを直接感じられるため、資料だけでは伝えきれない内容も伝えることが可能です。

一方で、オンライン参加者は資料と話者しか目に入らないため、オフライン参加者よりも資料に集中しやすいというメリットがありますが、資料以外の内容を伝えることは難しいです。そのため、オンライン参加者のためにも目で見て直感で理解できる資料作りを心掛けることが大切です。また、オフライン参加者のために資料の印刷・配布も忘れずに準備しましょう。

6.設営の段取り

セミナー開催当日の設営は時間との勝負のため、事前準備を抜かりなくしておくことが成功に繋がります。オンラインでも開催するため、カメラの位置や音の聞こえ方などが重要です。そのため、本番前には当日の配置場所や機材テスト・セミナー自体の流れをスタッフ間で情報共有しておくとスムーズに進められます。

まずはトラブルが起きないために、事前にしっかりと設営の段取りを決めておきましょう。また、もしもトラブルが起きた場合のために、チェックリストやトラブルへの対処法をまとめたマニュアルを作成しておくと、なにかあったときに焦らず対応できます。

ハイブリッドセミナーを成功させるポイント

ハイブリッドセミナーの手順や準備物について紹介しましたが、セミナーを成功させるためにはどのように実施すると良いのか気になる人もいるでしょう。当日の準備だけでなく、企画の段階から成功させるポイントを押さえておく必要があります。ここからは、ハイブリッドセミナーを成功させるために取り入れたいことについて紹介します。

体験型のイベントやリアクション機能を取り入れる

オフライン参加者には実体験できるイベントを、オンライン参加者にはツールの機能を利用し、両形式の参加者が「参加できている」と思える工夫を取り入れましょう。例えば、オフライン参加者には、実際に製品やサービスを体験してもらう機会を取り入れるとよいでしょう。一方オンライン参加者には、配信ツールのリアクション機能やオンライン投票機能などを利用すると、リアルタイムで参加していると感じてもらえます。

配信トラブル時の対処法を決めておく

オンライン配信は会場を借りて実施するため機材や配信トラブルが起こる可能性が高く、事前の準備と対策が成功させるための重要なポイントです。実際に起こる可能性のあるトラブルとしては、会場の映像が途中で途切れてしまった、音が聞こえなくなってしまった、などが挙げられます。

これらのトラブルを防ぐためには、バックアップを用意するほか、機材の予備を用意しておくとよいでしょう。また機材をしっかり設定しておかないと、オフラインとの臨場感に大きな差が生じます。事前に配信設定の確認やリハーサルを何度も実施して、本番に備えましょう。

ハイブリッドセミナーで効果をあげよう

ハイブリッドセミナーはオンライン・オフラインのいいとこ取りである反面、事前準備が非常に重要であると分かりました。技術や知識を身に付けるまでの時間がかかるなどデメリットもありますが、参加者が増えたり参加者の声を聞く機会が増えたりなど得られるメリットも大きいことが特徴です。

株式会社千修では、オンライン・オフラインかかわらずさまざまな業種業態でイベントの実施や運営をサポートしています。現在ハイブリッドセミナーの開催を検討されているならば、ぜひ一度ご相談ください。

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